椎間板が潰れる、関節が狭くなる原因と症状

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「椎間板が潰れる、関節が狭くなる原因と症状」

私たちの背骨を支えている骨と骨の間には、クッションの役割である「椎間板」があります。

椎間板は、重力のかかる日常生活で常に力学的な負荷を受けており、20歳を過ぎると椎間板にかかるストレスにより椎間板の中央に存在する水分が減少し、弾力性が低下していきます。

椎間板の核は約 80% の水でできています。年をとるにつれて、水分が失われるため、椎間板が薄くなり、椎骨間の距離が崩れ始めます。年齢を重ねると身長が縮むのはそのためです。

このような状態で繰り返しストレスが加わると椎間板の変性は加速します。

年齢を重ねると、椎間板は乾燥して収縮するため、背骨に摩耗や裂傷の兆候が見られ始めます。

このような状態が続くと老化現象と言われている骨のトゲ(骨棘)が成長します。

そして神経が圧迫されると、首、腕、背中、または脚の痛み (坐骨神経痛) が生じることがあります。

これらの加齢に伴う変化は、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症によく見られます。

脊髄や神経が圧迫されると痛みが生じるため、ここの時点でやっと病院に受診する機会が多くなります。

症状を早めに対処するには日頃のセルフケアは勿論の事、症状によっては適切な治療が必要なことも念頭におかなければなりません。

病院では、投薬、注射が主に使用されますが、痛みが慢性化する場合は、手術が選択肢となる場合があります。

椎間板が潰れ、関節が狭くなる原因

生活環境での負担と損傷に加えて加齢が一因となり発症します。

その他肥満、姿勢の悪さ、筋肉の衰えなどの生活習慣が椎間板に負担をかけます。

椎間板の変性には、遺伝、自己免疫、炎症、外傷などのさまざまな要因が関与しています。

椎間板が潰れ、関節が狭くなると変性は加速し、脊椎の広範囲に発生する可能性が高くなります。

椎間板は、柔軟性と高さを失うと背骨を保護するため、骨の変性が起こります。

椎間板は血液の供給が限られているため、一度損傷すると簡単には修復できません。

腰椎椎間板症の症状、治療及び治療期間と安静期間

椎間板が潰れ、関節が狭くなる症状

椎間板の症状は人によって異なります。

痛みがない人もいれば、日常生活に支障をきたすほどの激しい痛みを感じる人もいます。

痛みやこわばりが生じることがあれば、しびれや鋭い痛みを感じる場合もあります。

椎間板は、痛み、こわばりを引き起こす可能性があり、痛みが臀部から脚に放散する坐骨神経痛を発症する原因となることがあります。

よくある症状として座ったり、かがんだり、捻ったりすると痛みが増し、横になると痛みが和らぎます。

特に椎間板疾患の症状は、30 歳から 50 歳の間でより深刻になる傾向があります。

椎間板の問題やその他の状態を特定するためには、レントゲン写真にて椎間板レベルをしっかり確認し、治療を進めることが重要です。

椎間板損傷のグレード

椎間板が狭くなると椎間板ヘルニアになる可能性も高くなります。

椎間板損傷では、代表的な疾患、椎間板ヘルニアという病名を聞いたことがある方は多いかと思います。

この「ヘルニア」という状態は、わかりやすく言うと「飛び出す」と言う意味です。

椎間板にストレスがかかると椎間板の中になる髄核が移動して、後に述べる3段階の損傷に分類されます。

髄核は、ほとんど浮腫により圧力がかかり、後方側方に移動します。

第1段階:突出

ほとんど多くの患者さんは、この症状で来院されます。

髄核が後方側方へ移動すると繊維輪が外側に飛び出します。

まだこの段階では、繊維輪の異常はありません。

第2段階:髄核の脱出/ヘルニア

髄核が繊維輪の外側に脱出します。繊維輪には異常がみられません。

第3段階:髄核の脱出

髄核が繊維輪の外側へ脱出し、一部は脊柱管の中に入っていきます。

浮腫による圧力が神経根を圧迫した状態です。

次に椎間板の状態をレントゲン写真側面像を使って、病気と同様にグレードと言う目安があります。

椎間板のステージ

椎間板の退化及び症状は、以下の6つのステージに分類されます。

正常な椎間板:十分な椎間孔スペース

D1:約6ヶ月間(サブラクセーションが6ヶ月放置されている状態。)

むち打ち、ぎっくり腰など様々な原因により椎間板に損傷が起き、他の椎間板より膨張している。

このステージでは、炎症により神経が刺激され痛みを伴います。

この初期の状態でケアを受ける事で炎症がすぐに落ちつき、椎間板スペースは改善していきます。

D2:約6ヶ月間(サブラクセーションが6ヶ月~2年放置されている状態。)

椎間板の変性が始まる第1ステージです。

後方部の椎間板スペースが減少 後下方に傾く 髄核が前方に移動します。

定期的なケアにより、髄核が元の場所に戻ることで椎間板スペースは改善します。

D3:椎間板後部が非常に薄くなる状態(サブラクセーションが2~5年放置されている状態)

椎間板の変性が始まる第2ステージです。

後方部の椎間板スペースが著しく減少し、後下方に傾き髄核が前方に移動します。

定期的なケアにより、髄核が元の場所に戻ることで椎間板スペースは改善する状態です。

D4:椎間板全体が薄くなる状態(サブラクセーションが5~10年放置されている状態)

椎間板の変性が慢性化したステージです。

椎間板の水分は放出され、椎間板スペースは正常な厚さの2/3まで減少し、骨の変形が始まる。

椎体の損傷が始まります。

D5:椎間板全体が非常に薄くなる状態(サブラクセーションが10~15年放置されている状態)

椎間板の変性が慢性化したステージです。

椎間板の水分は放出され、椎間板スペースは正常な厚みの1/3まで減少し、骨の変形が始まります。

D6:椎間板全体がとても薄い状態(サブラクセーションが15年以上放置されている状態)

椎間板の変性が慢性化した最終ステージです。

椎間板の水分は放出され、椎間板スペースは消失し、骨が自然癒合を起こし、可動性が著しく減少している状態です。

上下の椎骨が接近し可動性を制限、骨を変形させ圧が加わっている箇所を補強することで神経への負荷を避けるための防御反応が働きます。

ケアをしても椎間板スペースや骨の変形には変化が見られないが、神経機能が改善することは可能です。

以上のことから、約30%の椎間板を残っていれば、再生は可能です。

約30%以下で椎間板が正常に戻らなくても、痛みを取り除くことは可能です。

骨と骨の間隔、椎間板が狭くなった時の治療では、状態にもよりますが、神経の圧迫をできるだけ早く取り除くことが早期回復の近道です。

完全に骨のすき間が塞がれると、関節が動かなくなり、一生痛みやしびれを抱えて生活を送らなければなりません。

そういったことからも早めに対処をしましょう。

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この記事を書いた人

大須賀 昭 Oosuga Akira

院長
資格柔道整復師免許(国家資格)

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